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<福島米検査>全袋から抽出へ 知事表明早ければ20年産

 福島県の内堀雅雄知事は2日、東京電力福島第1原発事故後に続ける全量全袋を対象にした県産米の放射性物質濃度検査を、早ければ2020年産から抽出方式に切り替えることを正式決定したと明らかにした。県議会2月定例会の一般質問で「(過去3年間を含め)通算5年間、国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超えない時点をめどに移行する」と答弁した。

 避難区域は引き続き全袋を対象にする。内堀知事は移行に向け「風評対策に万全を期し、生産対策の徹底や販路拡大、常設の販売棚確保など、新たなステージを見据えた農業復興に全力で取り組む」と強調した。
 県によると過去3年の検査で基準値を超えた例はない。抽出による具体的な検査方法は関係団体による検討会議を設けて話し合う。
 農家の自家消費米も出荷米と同様に扱う。県が1月の素案で示した希望制への変更は、流通の恐れも拭えないとして取りやめた。
 旧避難区域など全袋検査を維持する具体的な範囲や期間は、双葉郡をはじめ対象となる計12市町村と営農再開状況を踏まえて個別に協議する。
 県は今月中に農家全戸に文書を配布し、理解を求める。消費者や流通業者向けの説明会なども開く方向。
 抽出方式の具体的な検査方法について、県水田畑作課の大波恒昭課長は取材に「全市町村や全農家を対象にするなど『オール』を残す体制を考えている。移行年の作付けが始まる春先には決めたい」と説明した。
 全袋検査は原発事故の風評対策を担う一方、農家の負担が大きいといった課題があり、県は昨年から見直しを検討していた。


2018年03月03日土曜日


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