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<災害公営住宅>家賃軽減、仙台など5市町が延長 16市町は検討中

 東日本大震災の被災者が入居する災害公営住宅で、低所得者世帯に対する国の家賃補助が入居6年目以降に縮小される問題を巡り、沿岸部など宮城県内21市町のうち5市町が独自に家賃軽減を延長する方針を決めた。新年度から2019年度にかけて対象世帯は順次増える見通しで、他の市町も周辺自治体の動向を見ながら対応を検討している。
 国は月収8万円以下の世帯を対象に、入居後5年間の家賃を軽減。6年目から自治体に対する家賃補助の交付金を段階的に引き下げ、11年目に一般の公営住宅と同じ水準に戻す。
 県内の軽減対象(今年1月末時点)は1万308世帯で、災害公営住宅入居者全体の71.4%を占める。石巻市の3082世帯が最も多く、仙台市1915世帯、気仙沼市1427世帯、東松島市688世帯と続く。いずれも18年度以降、入居6年目に差し掛かる。
 これまでに仙台、石巻、気仙沼、東松島、山元の5市町が軽減策を示した。県によると、仙台、石巻、山元の3市町は18年度から入居6年目の世帯があり、気仙沼と東松島の2市は19年度から対象となる。
 被災地でいち早く13年4月に入居が始まった山元町は、対象の約60世帯で減免を1年延長。石巻市は家賃を5年据え置き、引き上げ時期を11〜20年目に繰り延べする方針だ。市の担当者は「被災者の生活基盤はまだ盤石ではない」と話し、支援の必要性を指摘する。
 ほかに家賃引き上げの対象世帯が18年度中にある自治体は、栗原市の10世帯(9月)、美里町の16世帯(10月)。19年度以降に14市町が節目を迎える。栗原市の担当者は「軽減策などの対応は現段階で未定。期限前には方向性を決めたい」と様子見の構えだ。
 県議会の野党4会派や市民団体は、被災者間の格差を生まないよう軽減延長への支援を県に求めている。村井嘉浩知事は先月23日にあった県議会2月定例会の代表質問で、「各市町が地域の実情に応じて判断すべきものだ」と答弁し、慎重な姿勢を示す。


2018年03月04日日曜日


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