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<南三陸さんさん商店街>南三陸の幸「どん」と 「弁慶鮨」新メニュー開発PR

料理の盛り付けをする菅原さん=3日午後、宮城県南三陸町の南三陸志津川さんさん商店街

 開業から3日で1年となった宮城県南三陸町の南三陸志津川さんさん商店街は、28店舗が町のにぎわいの中核として東日本大震災からの復興をけん引する。同商店街のすし店「弁慶鮨(ずし)」の菅原賢さん(40)は地元の幸を豊富に取り入れた新メニュー「さんこめし」を開発、町の魅力を伝える。

 きつね色の炊き込みご飯にアナゴ、タコ、イクラをちりばめたさんこめしを客が頬張り、「おいしいね」とほほ笑む。菅原さんにとって最高の瞬間だ。
 季節限定のさんこめしは弁慶鮨が昨年11月に発売した。今では1番人気で、例年は閑散期の2月も行列ができた。海鮮丼シリーズ「キラキラ丼」に続く町の名物にしようと町内7店舗が1月下旬からレシピを共有し、3月末まで提供する。
 弁慶鮨は1983年、父の実さん(62)が海に近い同町志津川十日町で創業。菅原さんは仙台市で修業し、24歳で古里に戻った。地元客でにぎわった店は津波で被災し、親子は避難先の埼玉県のすし店で働いた。
 そこで店舗の経営を打診されたが、「やっぱり南三陸の人を喜ばせたい」と2012年12月、仮設のさんさん商店街で再スタート。17年3月、常設の商店街で念願の店を構えた。
 菅原さんは「1年前は商売として成り立つのか、不安が大きかった」と振り返る。テナント料は仮設商店街の4倍。従業員も増やし、それぞれの家族の生活も支えなければならない。
 オープンから1カ月後、アナゴの煮汁を使った炊き込みご飯を賄いで作ったところ従業員に好評だった。「今ある料理に満足してはいけない」と考え、新しい丼の開発に挑んだ。
 だしはアナゴ、サケ、タコ。それぞれの煮汁をどの割合で混ぜるか。親子で試行錯誤を繰り返した。
 無我夢中の1年。震災前と違うのは防災集団移転促進事業で住宅地と商店街が離れ、地元の人が飲み歩く文化が薄らいだことだ。菅原さんは「住宅が再建したばかりでみんな生活が大変だ。商売を続け、皆さんの来店を待ちたい」と話す。
 志津川の春の旬はギンザケ。早速、新商品作りに取り掛かる予定だ。


2018年03月04日日曜日


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