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<東北の本棚>「どなたですか」「帽子だよ」ありえない結末に頬緩む

帽子から電話です 長田弘作・長新太絵

◎帽子から電話です 長田弘作・長新太絵

 ある日あっちゃんがお留守番をしていると、家の電話が突然鳴った。「もしもし、どなたですか」。返ってきたのは「帽子だよ」。電話の相手は、あっちゃんのお父さんの青いしましまの帽子だった。不思議な物語の始まりである。
 今は亡き長田氏と長氏がコンビを組んで残した2作品のうちの一つで、1974年初版の新装版。テンポ良い言葉のフレーズに、ほのぼのとした気負いのない素朴な絵が添えられている。黄色と青の色彩が、目を楽しませる。
 帽子はお父さんがどこかに忘れてくる度に電話をかけてきて「早く取りにきてくれ」と訴える。最後にかかってきたときは、日本を飛び出していた…。ありえない結末に思わず頬が緩む。
 長田氏(1939〜2015年)は福島市出身の詩人。
 偕成社03(3260)3221=1296円。


2018年03月04日日曜日


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