岩手のニュース

<災害公営住宅>入居者の孤立防げ 地元自治会と連携強化へ 一関

お年寄りの孤立防止や住民同士の交流について話し合う住民たち=岩手県一関市

 東日本大震災で自宅が全壊するなどした内陸被災者向けの災害公営住宅が、岩手県一関市山目沢内地区にある。入居者同士の交流を深めて孤立を防止しようと、地元自治会とも連携した取り組みが始まっている。
 2011年3月11日の本震と4月7日の最大余震で一関市は、2度の震度6弱を記録した。800近い家屋の全半壊は、岩手県内陸部で最大の被害となった。
 市は震災から5年が経過した16年5月、沢内地区に内陸部では県内唯一となる災害公営住宅を整備。鉄筋コンクリート3階で、現在は22世帯が入居している。
 沿岸部と同様に高齢者や1人暮らしが多く、ある入居女性(64)は「若い年代が少なく、これからが心配だ」と不安を募らせる。
 こうした状況を受けて2月中旬、公営住宅の集会室で意見交換会が開かれた。
 「1人暮らしのお年寄りのごみ出し、うまく手伝えないかな」「どこまで生活に立ち入っていいか、難しいよね」。住民8人が日頃感じていることをざっくばらんに語り合った。
 呼び掛けたのは、公営住宅管理人の佐藤裕さん(77)。これまでも週末にカラオケやマージャンの交流会を企画するなど、住民同士の結び付きに心を砕いてきた。
 地元の沢内民区長の相沢孝さん(75)も頻繁に公営住宅を訪問。夏祭りの子どもみこしルートに公営住宅を組み込むなどして「入居者と地元住民が顔を合わせることで、地域全体の結び付きを強めたい」と力を込める。
 新年度に向けて佐藤さんは、入居者の意見を吸い上げて交流事業を活発にしようと青写真を描く。隣近所の付き合いにはまだ温度差があるものの「引きこもりがちなお年寄りを交流の輪にどんどん引き込んでいきたい」と意気込む。


2018年03月09日金曜日


先頭に戻る