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<震災7年>ハワイ漂着「第2勝丸」保存施設完成「住民や帰還に関わった人の思い守りたい」

屋根付きの施設で保存されている第2勝丸と伊藤会長

 東日本大震災の津波で米ハワイに流され、宮城県石巻市雄勝町波板地区に戻った和船「第2勝丸」の保存・展示施設が地元に完成し、11日にオープンする。関係者は「船には住民や帰還に関わった多くの人々の思いが込められている。大切に守り、交流人口増加や国際交流推進にもつながればいい」と願う。
 施設の名称は「BOAT HOUSE NAMIITA」。木造平屋で敷地面積約30平方メートル。中央に船が鎮座し、壁には漂流経路図が描かれた。写真パネルなどで2015年4月にハワイ・オアフ島で見つかり、16年3月11日に古里へ帰った軌跡を説明。帰還にまつわる絵本「帰ってきた小船」なども展示する。
 建設費は約150万円。地区住民ら有志でつくる「第2勝丸保存会」が支援を呼び掛け、一般の寄付などで賄った。地元の大工や船大工も整備に協力し、床には波板石をあしらった。
 船は03年に病気で亡くなった地区の故伊藤恭一さんが愛用。帰還後は地区の海岸で野ざらし状態となり、傷みが進んだ。
 地区では震災で4人が死亡・行方不明となった。
 保存会の伊藤武一会長(70)は「皆さんの支援のおかげでオープンまでたどり着くことができた。他の震災遺構とはまた違った価値があると思う」と強調。「一日も早く、行方が分からない方の手掛かりも見つかってほしい」と望む。
 施設は午前11時にオープンし、保存会のメンバーや支援者らが祝う。当面は毎日開放する予定。連絡先は波板地域交流センター0225(98)5145。


2018年03月11日日曜日


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