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<震災7年ネット調査>復興事業 風評対策に目立つ不足感

福島県産食材を使ったフランス料理を味わう「フレンチの夕べ」。原発事故の風評被害を払拭しようと、郡山市のNPO法人が企画した=2017年11月、東京都港区のフランス大使公邸

 河北新報社とマーケティング・リサーチ会社マクロミル(東京)は東日本大震災に関するネットアンケートを東北6県と首都圏で実施し、「復興五輪」を掲げる2020年東京大会への評価や東京電力福島第1原発事故を受けた福島の風評被害の現状を探った。(報道部・庄子晃市)

 復興事業では風評対策の不足感が高かった。「風評被害対策・食の安全確保等」に対し、「不足している」が全体で54.6%と半数を超え、「過剰」3.3%、「適正」18.6%を大幅に上回った。原発事故の影響を払拭(ふっしょく)するために、一層の対策が必要だ。
 グループ別で見ると、「不足している」と回答した割合は3県沿岸部非被災者が45.7%だった以外は、沿岸部被災者55.7%、首都圏57.4%など残り4グループで50%台だった。
 「復興に向けた公共事業等」は全体で「不足」34.1%、「適正」35.7%と評価は二分した。多額の税金が投入されたが、「過剰」は6.0%にとどまる。
 グループ別で「適正」が最も高いのは3県沿岸部被災者44.0%。逆に「不足」が最も高いのは首都圏42.3%。数々の大規模な公共事業に対し、被災地からの距離によって捉え方が対照的となった。
 「生活支援」は全体で「不足」37.8%に対し、「適正」33.4%、「過剰」7.3%。震災から7年を迎え、コミュニティー再生など息長い被災者支援の必要性が一定程度理解されている。「不足」の割合は最も高い首都圏51.0%、最も低い沿岸部非被災者25.8%とばらつきがあった。
 全項目について予算額を示した上で、改めて尋ねたところ、全体で「不足している」が12.7〜20.6ポイント減り、「分からない」が16.6〜19.0ポイント増えた。巨額の事業は評価しにくい側面もあり、国や自治体は事業の適正さを丁寧に伝えていく努力が求められる。



アンケート結果の詳細をPDFファイルで公開しています。
https://www.kahoku.co.jp/img/news/pdf/shinsai_7years.pdf


2018年03月11日日曜日


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