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<311次世代塾>「あの日」伝えるのは私たち 修了式で呼び掛け

車座になって震災伝承の意義を確かめたトークセッション=仙台市宮城野区の東北福祉大仙台駅東口キャンパス

 17日にあった東日本大震災の伝承講座「311『伝える/備える』次世代塾」の修了式では、「私たちが語り継ぐ」と題した記念トークセッションもあった。被災した宮城県内の大学生2人が震災伝承活動を紹介。「あの日を伝えるのは未来を担う私たちの役目」と同世代の修了生に呼び掛けた。
 女川中卒業生のグループ「女川1000年後のいのちを守る会」の東北学院大1年渡辺滉大(あきと)さん(19)は、震災の教訓を収めた中学生向け教科書づくりや津波到達地点より高い位置に石碑を建てる取り組みを発表。「防災が空気のように当たり前の存在になるよう行動を続けたい」と語った。
 語り部として活動する東北福祉大1年志野ほのかさん(19)は、同居の祖父が自分の帰りを待ったまま犠牲になった経験を紹介。「津波への備えを話し合っておけば…」と後悔の思いを話した上で「災害で命を落としては絶対駄目。多くの若者が伝え、備えることが未来の防災につながる」と力を込めた。
 2人の実践を聞き、「次世代塾」修了生も震災教訓の伝承や発信に意欲を高めた。
 教員志望という宮城教育大3年渡辺愛美さん(21)は「今後も被災経験者の話を聴いて知見を深め、教訓を自分の言葉で子どもたちに伝えられるようになりたい」、尚絅学院大4年小川真世(まさとし)さん(22)は「聞きづらかった震災直後の話を次世代塾で聞けた。被災した人の苦しみ、心の痛みを受け止め、備えの大切さを訴えたい」と話した。
 「伝承なくして防災はあり得ない」。修了生代表の答辞でこう述べたのは仙台市出身の東海大2年猪股修平さん(20)。「震災の風化が進む今だからこそ、私たちが次世代に教訓をつなげる責任がある」と決意を示した。


2018年03月18日日曜日


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