Bar酔粋駅近

2017.09.28号掲載

酔粋駅近

勝田店長のさばさばした接客は、初めぶっきらぼうに感じる人もいるかもしれない。が、二度三度通うとこれがまた居心地の良さの理由だと気づく。気取らず飾らず素の自分でいられる、そんな酒場だ


昼飲みに魅せられて

[地下鉄南北線 広瀬通駅]
大衆酒場 二丁目コの字

日の高いうちに酒を飲む楽しさは飲んべえならご存知のはず。高揚感と開放感が酒を一段とうまくする。今回紹介するのは、毎日15時から開いている貴重な店「大衆酒場 二丁目コの字」。地下鉄南北線広瀬通駅の東1出口からは徒歩2分。開店直後の時間に飛び込むと、店長の勝田洋平さん(40)が「おっ、いらっしゃーい」と渋い声で迎えてくれた。
店名の通り、席はコの字型のカウンターのみ。席にメニューは一応あるがあまり見たことはない。にぎやかにぶら下がる短冊と、その日のお薦めが書かれた黒板から注文するのがいつものパターン。
昼間からいきなり日本酒、にはちょいと気が引け、相方と2人でハイボールを注文した。会計はキャッシュオン。注文したお酒やつまみが運ばれてきた時点でお金を払う方式だ。カウンターの上の小皿に本日の予算を置いて「カンパーイ!」。昼食抜きで腹ペコの2人、本日のお薦めから選んだ「唐揚げ」と「カツ煮」でハイボールをあっという間に飲み干し、2杯目は「イカわたホイル蒸し」で日本酒。外はまだ明るい。この優越感もスパイスなのよね。
昨年6月29日のオープン当初は16時開店だったそう。が、それから1カ月、16時から17時までの客がゼロ。開店を1時間繰り上げるか、はたまた繰り下げるか検討した結果〝17時に開く店はたくさんあるけど、15時から開いている店はない〟と15時開店を決めたとか。英断に拍手を送りたい。
勝田さんと話をしながら一人飲みしていた常連男性は、なんと東京の方。お得な鉄道切符を使って時々来ているという。初入店したきっかけが「『昼3時からのめます!』って看板にひかれてね」と聞き、ですよねえ~と意気投合。
席が埋まり始めたコの字型カウンターの内側を、会話が縦横無尽に飛び交う。それを聞きながら酒を片手にぼーっとリラックスするこの感覚、なんだか温泉に浸かっているみたい。「ここは肩書き関係なくその日の気分で話して飲める。この感じがいいんだよな」という別な常連さんの言葉にまた共感した。外はようやく日が暮れてきたようだ。

文/佐藤陽子
写真/佐藤英

メニューから

「手作り餃子(3個)」280円

料理を担当する庄子亜矢子さんが、仙台市内の某有名餃子店で働いていたお母さんから教わったという人気の餃子。肉たっぷりで食べ応えがあり、濃いめの味付けが酒のつまみにもぴったり。文中の料理のほか、大根キンピラ、ポテトサラダ、さばサラダを食べ、ハイボール2杯と日本酒3杯、ビール1杯、カメラマンはウーロン茶を飲んで4930円。

大衆酒場 二丁目コの字

  • 青葉区中央2-8-20 村田エステートビル1階
    営/15:00~23:00
    休/無休
    問/℡022-212-2980

仙台市地下鉄南北線 広瀬通駅 最終電車
泉中央行 24:01(金曜24:13)
富 沢 行 23:57(金曜24:09)

※価格は商品(1点)の総額 (本体価格+消費税)

女性ライター2人が、仙台市地下鉄沿線を中心に、駅近くのすてきなお店を紹介する連載「酔粋駅近」。
毎月1回掲載予定です。