Feature特集

春だから お弁当を作って出掛けよう

2017.05.25号掲載

味噌汁でカンパーイ!
河北ウイークリー編集部が贈る朝ご飯シリーズ。「ご飯のお供(昨年10月)」、「卵料理(4月20日号)」に続く第3弾は、満を持して味噌が登場。日本人のソウルフード、味噌汁をおいしく食べるこつを教わろうと、仙台味噌の老舗「佐々重」を訪ねた。(あ)

政宗広めた 仙台味噌

風味がよく評判に

辛口赤味噌の代表格として知られる「仙台味噌」。その名を一躍有名にしたのは、仙台藩初代藩主の伊達政宗だ。

佐々重本店の菅原さゆりさんによると、仙台味噌の始まりは戦国時代。味噌は戦地での貴重なたんぱく源だった。豊臣秀吉が全国から兵を集め朝鮮へ出兵した時、政宗が持参した味噌だけが、長期間変質しない上に風味が抜群で、仙台産味噌の優秀さは一躍全国に広まった。また、江戸時代に仙台藩邸で作られた味噌が評判となり「仙台味噌」の名が付けられた。目端の利く政宗は、すかさず仙台城敷地内に「御味噌蔵(ごえんそぐら)」という味噌工場を設けて製造し、町の衆に商売させたという。

「保存がきいたのは塩分濃度の高さ、風味の良さは熟成期間が長いことが理由でした」と菅原さん。仙台味噌は塩分濃度が11~13%と、他地域の標準より高い。熟成も、佐々重の場合、技術革新が進んだ現在でも最長で1年8カ月。「長期熟成によってうま味が増し、芳醇な香りと濃い褐色が生まれます」。普段何気なく食べている仙台味噌が、実に優秀な食材だとお分かりいただけただろうか。

豚肉などと好相性

仙台で辛口の味噌文化が発展したのは、地元に昆布だしの文化がなかったことと関係深いとか。「だし汁はないけれど山海の幸が豊富。そこで素材を引き立てる、味が強めの味噌が育まれたと考えられます」と菅原さん。まさに、先人の知恵だ。香りもこくもしっかりした仙台味噌とよく合うのは、魚介類や豚肉など個性の強い素材。だしは煮干しやカツオがお薦めだそう。

保存は冷蔵庫で。袋入りならふた付き容器に移し、表面をラップフィルムで覆って空気に触れないようにしよう。開封後は徐々に風味が落ちるので、1カ月程度で使い切れる量を購入するのがベスト。3人家族で毎日味噌汁を食べるなら、1キロが目安だそう。




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