Feature特集

2018.03.08号掲載

賢く防災!
ローリングストックのススメ

東日本大震災発生から間もなく7年。この機会に家庭での備えを見直してみませんか。現在のスタンダードとして広がりつつある食料備蓄方法「ローリングストック(循環備蓄)」について、防災のプロに教えてもらった。(菊・松)

定期的に備え見直そう

いつもの味も非常食に

「ローリングストック」は食料や水、日用品を買い置きして食べたり飲んだり使ったりしながら、その都度買い足していく備蓄法。「循環備蓄」とも呼ばれ、すぐできる防災対策として一般に広まりつつある。

仙台市地震防災アドバイザーの及川由佳里さんによると、これまで家庭では数年にわたって長期保存が利く食料を備蓄し、消費・賞味期限が切れる直前にまとめて入れ替えるのが主流だった。しかし、乾パンやアルファ米といった普段食べ慣れない食品は人によっては口に合わず、ストレスになる場合がある。うっかり忘れて期限切れになったり、期限間際に一気に消費しなければならなかったりする手間もあった。

ローリングストックは、食べ慣れた乾麺やレトルト食品などを時々使って入れ替えながら消費期限を保つ。保存期間が短い食品も非常食に加えられるのだ。

及川さんは「例えばマンションの高層階に住んでいる方は、エレベーターが止まると買い物に行くことも大変になってしまいます。自然災害に限らず、あらゆるリスクに備えて普段からの買い置きが重要です」と呼び掛ける。

分散備蓄がポイント

東日本大震災発生時の経験を踏まえ、仙台市は各家庭での1週間分の備蓄を勧める。

及川さんが4人家族1週間分の備蓄例を見せてくれた。飲料水だけで、1日1人3㍑が目安なので、4人1週間分は2㍑入りペットボトル42本の量。他に、電気やガスが復旧するまでの調理に使うカセットコンロやボンベ、クーラーボックス、保冷剤、乾電池、食器にかぶせて使用するラップなどの日用品も買い置きしておくと重宝する。

全てそろえると購入の負担も大きいが、「すでに家庭にあるものも多いはず。1回に全て買いそろえるのは大変だと思うので、できる分ずつ用意してください」と及川さん。

食品を選ぶこつとして「離乳食やアレルギー対応食など、家族構成に合わせて必要なもの、それぞれの好物を入れること。例えばミカンの缶詰とかコーンスープとか、好きな味は非常時にほっとさせてくれます」とアドバイスしてくれた。

そろえた備蓄品は家の中の1カ所にまとめず、数カ所に分散させて備蓄するのがポイント。震災などで特定の場所に立ち入れなくなったときのリスクも分散できる。

定期的に食べたり飲んだりしているつもりでも消費・賞味期限切れのリスクはある。及川さんは「衣替えと合わせ、非常持ち出し袋とともに点検すること」を提案する。

非常持ち出し袋の内容は、衣類やカイロの有無など季節ごとに変わるため、半年ごとに見直すのが理想。同時に備蓄品の期限をチェックしたい。まずは鍋料理シーズンが終わる前に、カセットコンロ用ボンベの使用期限を確認してみよう。


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