Yamagata旬観やまがた

2018.04.19号掲載

山形に春がやってきた。長く厳しい冬を越え、木々や草花が一斉に芽吹く春は、一年でもっとも生命力と喜びに満ちる季節。山形県では「見る」「食べる」「遊ぶ」を楽しめるイベントが盛りだくさん。中でも、特に山形らしさを体感できる催しや名所をピックアップして紹介しよう。

残雪とのコントラストが美しい大山桜

野生種らしく 伸びやかな枝ぶり

西蔵王の大山桜

伸びやかな枝ぶりが魅力的

例年より桜の開花が早かったこの春、花見のタイミングを逃した人もいるのでは。そんな人はぜひ、西蔵王放牧場の「大山桜」を見に行こう。標高600㍍の高地にある乳用牛の牧場で、山形市内で最も遅く見頃を迎える桜スポットとして知られる。

大山桜は平安時代から自生するといわれ、現在見られるのは樹齢約100年の大木だ。野生種らしく伸びやかで雄大な枝の広がりと、濃いピンクの愛らしい花が特徴。一本の古木で周囲の空気を春色に染めてしまうほどの迫力は、感動的だ。牧草の緑や、背後にそびえる瀧山の残雪とのコントラストも美しい。

放牧場内に桜の群生地が点在しているので、おいしい空気を吸いながらウオーキング気分で桜観賞のはしごを楽しもう。山形市内や朝日連峰、月山まで見渡す眺望もすばらしい。平安の歌人・西行法師もこの地で名句を残したと言われる。目と心に焼き付いた情景で一句ひねってみては。

車で約15分の距離にある「西蔵王公園」は、蔵王の大自然を生かした広大なレクリエーション施設。大型遊具やアスレチック、キャンプ場やバーベキュー広場などがあり、思いっきり体を動かして遊べる。

■山形市観光戦略課
問/℡023・641・1212


迫力に釘づけ 川中島の戦い再現

米沢上杉まつり

上杉謙信と武田信玄の一騎打ちを再現
さっそうと馬を操る上杉謙信

雪深い米沢に春を告げる「米沢上杉まつり」。米沢上杉家の家祖・上杉謙信を祭る上杉神社と、名君・上杉鷹山、景勝らを合祀(ごうし)する松岬神社の例大祭を皮切りに、毎年全市民を挙げて盛り上がる一大イベントで、今年も4月29日㈷~5月3日㈷に開かれる。

最大の見どころは、最終日に行われる「川中島の合戦」の再現だ。総勢700人が上杉軍と武田軍に分かれ、松川の河川敷を舞台に、戦国史上最大の死闘といわれる合戦を迫力たっぷりに再現する。火縄銃の発砲や、全軍入り乱れての戦闘、上杉謙信と武田信玄が直接対決する名シーン「三太刀七太刀(みたちななたち)」など、息もつかせぬ展開に目が釘付けに。見応え十分で、歴史に詳しくない人にもお薦めだ。
 
他にも、謙信の命日にあたる4月29日の華やかな開幕パレード、5月2日㈬の夜には上杉軍の出陣儀式である荘厳な「武てい式」の再現などが見もの。3日の午前中は、みこしと甲冑(かっちゅう)の行列が市内を練り歩く「上杉軍団行列」が行われる。
 
米沢市上杉博物館では、4月21日㈯~5月27日㈰に特別展「直江兼続」を開催。主君である上杉景勝とともに中世から近世へ時代を切り開き、変化を推し進めた兼続の業績、その人となりを紹介する。

■米沢上杉まつり
 日程/4月29日㈷~5月3日㈷
 会場/米沢市内
 問/実行委員会(米沢観光コンベンション協会内)
   ℡0238-22-9607

■米沢市上杉博物館
 所/米沢市丸の内1-2-1
 営/9:00~17:00(入館は16:30まで)
 休/第4水曜(4月25日は開館)
 入館料/一般410円、高・大学生200円、小中学生100円(特別展「直江兼続」開催中は一般620円、高・大学生400円、小・中学生250円)
 問/℡0238-26-8001

春の訪れを祝う カドの丸焼き堪能

最上公園 カド焼きまつり

炭火の上にずらりと並ぶカド
大勢の人が訪れるカド焼きまつり

新庄の春の風物詩「カド焼きまつり」が、4月29日㈷~5月5日㈷に開かれる。カドとはニシンのことで、春に北方の海に現れることから「春告魚」とも呼ばれる。東北の沿岸部では、産卵の季節に「門口で獲れるほど」押し寄せたことから、カドと呼ばれるようになったとか。

物流や冷凍技術が未熟な時代は、豪雪の冬に鮮魚が手に入りにくかった新庄。雪解けとともに、日本海から最上川を上って運ばれるカドは、貴重なタンパク源であり、縁起物だった。人々は集まって丸焼きにし、酒を酌み交わして春の到来を祝ったという。

この古い風習が、今では遠方からも人が訪れるイベントとして定着。1尾400㌘ほどもある脂がのったカドが、炭火の上にずらりと並ぶ光景は圧巻だ。裏表、腹、背中とじっくり香ばしく焼き上げ、余分な脂を落とすと、うま味の凝縮した「カド焼き」のできあがり。

会場の最上公園は、新庄藩初代藩主・戸沢政盛が築いた新庄城址にある。桜の名所としても知られ、例年まつりの時期に一斉に花が咲き誇る。熱々のカドを頬張りながら、花見を満喫しよう。


■カド焼きまつり
 日時/4月29日㈷~5月5日㈷ 11:00~16:00
 会場/最上公園内「特設会場」
 料金/前売り2000円、当日2300円
    ※カド1尾、花見だんご、お茶、山菜付き
 問/新庄観光協会 ℡0233-22-2340


ほんのり桜色 脂がのって極上

サクラマス

庄内の春には欠かせないサクラマス
脂がのって極上の味わい

その名も美しく春らしい「サクラマス」。桜が咲くころ、体をほんのり桜色に染め、海から生まれた川へ戻る、まさに春を告げる魚。川を遡上(そじょう)することで身が引き締まって脂がのり、極上の味になるという。漁獲量の少ない希少な魚で、庄内では古くから春の到来を祝う祭りに欠かせないごちそうだ。地元では、シンプルに素焼きで味わうことが多い。

山形県の魚でもあるこのサクラマスを、庄内地域の寿司店11店舗で提供する「山形日和。花回廊キャンペーン サクラマスを食べよう!」を5月27日㈰まで開催中。鶴岡市内4店舗では焼き魚をメインに、酒田市内7店では寿司、刺身、カルパッチョなどバラエティー豊かな料理を楽しめる。

事前にサクラマス料理を予約し、キャンペーンのチラシを持参すれば、地魚の寿司一貫をサービスする特典もある。おいしい地酒や、山菜料理など庄内の春の味覚とともに「幻の高級魚」を味わってみては。


■サクラマスを食べよう!キャンペーン
期間/5月27日㈰まで
提供店舗/
鶴岡地区:安兵衛寿し(鶴岡市本町1-8-14 ℡0235-24-5806)
扇寿し(鶴岡市本町1-7-28 ℡0235-22-1911)
寿司処三幸(鶴岡市本町2-16-5 ℡0235-22-0236)
千葉寿司(鶴岡市山王町10-47 ℡0235-23-5637)
酒田地区:寿し魚勢(酒田市みずほ2-8-5 ℡0234-21-2202)
寿し割烹 こい勢(酒田市相生町1-3-25 ℡0234-24-1741)
すしまる(酒田市日吉町2-3-8 ℡0234-22-1138)
寿司・割烹 鈴政(酒田市日吉町1-6-18 ℡0234-22-2872)
だるま寿司(酒田市中町3-1-12 ℡0234-24-0008)
すし処 武蔵寿司(酒田市中町2-1-20 ℡0234-22-3216)
大和寿司(酒田市中町3-4-30 ℡0234-22-9510)
問/庄内観光コンベンション協会
  ℡0235-68-2511
http://www.mokkedano.net/information/show/364