トップへ戻る

10月16日(木)掲載


"寄ってたかって"愛されて 味処 花祭り
7席のカウンター席のほかに、小上がりが2卓。親方の孝市さんと女将の祐子さんのあうんの呼吸の仕事ぶりは、店のどこにいてもよく分かる

ちまたでは仙台・宮城デスティネーションキャンペーンが始まったばかりだが、我々横丁組のデスティネーション(目的地)は、いついかなる時も横丁の良店である。今夜も自主的キャンペーン活動にいそしむため、いつもの3人で名掛丁センター街の「花祭り」へ。

午後6時の開店直後から続々と客が入り、あれよという間に満員御礼。親方の佐藤孝市さんは次々入る注文に手が忙しく、女将の祐子さんもすまなそうな笑顔をこちらに向けつつ、てんてこ舞い。その時である。「この店のいいところは、客の気持ちを察してくれるところですよ。他のどこで飲むより落ち着けます」。寡黙そうに見えた隣の男性客が、店の魅力を熱く語り始めた。その隣の男性も「親方はとにかく仕事が丁寧」と繰り返す。さらにその向こうの席の女性は「お通しが本当においしくて来るたびに楽しみなのよ」とほほ笑み、小上がりに座った男性もひと言「いい店ですよ、ここは」。こんな具合で、客が“寄ってたかって”店をほめるのだ。しかもどの人も、しんからいとおしそうに話すので、聞いていて心が温かくなってくる。

宮城の食材を使った一品「仙台麩ときのこ色々の卵とじ」780円。きのこのうま味とだし汁をたっぷり吸った仙台麩は、酒のつまみにぴったり。

サンマのなめろうが運ばれてきたのを機に、ビールから日本酒「伯楽星」のひやおろしへ切り替えた。新鮮なサンマの身に味噌とネギの加減、実にあんばいが良い。思わずほおが緩む記者を、満足げに見ているのは親方…ではなく、先刻、親方の丁寧な仕事ぶりを絶賛していた男性。これも店への愛。

「ちっともお話出来なくてすみません」と忙しさが一段落した祐子さんがやってきた。大丈夫、お客さんたちが全部教えてくれましたから。ところでこの「バクライ」、注文してないですけど…。「あ、これはあちらのお客さまから」。祐子さんの手が指す方を見ると、新たな客がにっこり笑って「ここ、いい店だからしっかり紹介してね」。おいしいとどめを刺された。

文/佐藤 陽子
写真/POCHIKO

■味処 花祭り■
青葉区中央1-8-31
名掛丁センター街
022-222-3948
営業時間/平日18:00〜翌1:00(日曜〜24:00)
定休日/土曜(月曜が祝日の場合は土曜営業して月曜休み)

お品書き
センター街に店を構えて16年目を迎えた。壁に張られた定番メニュー「よーく煮込んだ牛スジ(塩味)」(700円)や、「花祭りピザ」(650円)などのほかに、カウンターの端に置かれたホワイトボードには、旬を感じるその日のお薦めがぎっしり。生ビール(550円)、日本酒(冷酒550円〜)、角ハイボール(450円)など。



横丁の魅力と味をお伝えする新連載「今夜も横丁気分」。毎月1回掲載予定です。

▲戻る
今週の特集
トピックス
グルメ
クチコミ情報
星座占い
キッズ
酔粋駅近
本日のベツバラ
プレゼント
 

ショッピング
旅行・レジャー
病院・美容
学ぶ・習う
グルメ・飲食店
イベント・エンターテインメント

メニューマップ画像
河北新報社 本ページに掲載の記事・写真などの一切の無断掲載を禁じます。
お問い合わせ、ご意見はこちらへ <電話番号><E-mail
Copyright(C) 2002,The Kahoku Shimpo