デスク日誌

土俵

 大相撲の度に青森を実感する。夕方、夜、翌朝とテレビで県内出身力士の勝敗が詳報される。幕内から序ノ口まで総勢15人。本場所後は「○○関が帰省」といった類いの映像も流れる。
 地元紙も手厚い。夏場所の安(あ)美(み)錦(にしき)(深浦町出身)と阿武咲(おうのしょう)(中泊町出身)との同郷対決には「安美無念 負け越し/やめるのは簡単。まだできることある」の大見出し。古傷を痛めて本場所に臨んだ39歳の安美錦関の談話を伝えながら、両力士の奮闘をたたえた。
 ただ、相撲を取り巻く県内の現状は厳しい。青森市内の中学校の相撲部はここ20年間、廃部か休部の状態だ。統括する県相撲連盟東青支部は今年4月に解散した。かつて80校参加した全国大会県予選は今や10校以下。県大会の団体戦も5人制から3人制に変わった。
 鯵ケ沢町の中学校で、解説者の舞の海さんの3期上だった同支部の南竜介理事長(54)が教えてくれた。
 女人禁制など問題の多い角界だが、相撲離れこそ土俵の危機だろう。旧陸軍歩兵第五連隊の兵舎を校舎に代用していた母校の中学校も、6年ほど前に4本柱の屋根付きの土俵を校庭から撤去した。寂しい限りだ。
(青森総局長 長内直己)


2018年06月14日木曜日


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