デスク日誌

危険な夏

 この夏、テレビのお天気キャスターが繰り返し警告していた。「命に関わる危険な暑さです」
 7、8月はスポーツの大会がめじろ押しとなり、写真部は超書き入れ時を迎える。記者たちはカメラと大きな望遠レンズを抱え、あちこちへ出掛ける。
 インターハイが開かれた三重県は最高気温が連日の38度超え。担当したベテラン記者によると「熱でカメラのスイッチが癒着した」という。日焼けした彼の顔を見た某デスクは「松阪牛のカルビの焼き肉のような色」と失礼な一言。
 ついでに甲子園球場の名物カレーが頭に浮かんだ。甲子園大会に行った中堅記者は、あの褐色のカレーのような色に焼けたかも。山形市で中学野球の大会を撮り続けた若手記者も両腕を赤くして戻ってきた。
 炎天下の屋外で行うスポーツ取材はただでさえ過酷なのに、「命の危険」とまで言われると送り出す方は気が気でない。
 軽口をたたきつつも、胸中の不安は気温と共に高まる。無事帰った記者の顔を見ると、ほっとひと安心。涼しい職場で仕事するわが身に、これほど引け目を感じた夏の記憶もない。
(写真部次長 門田勲)


2018年08月23日木曜日


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