デスク日誌

白虎隊士

 「これまでは観光地の色合いが強かった。それがようやく、文化財として認められた」。会津若松市教委の担当者は感慨深そうだ。
 同市の飯盛山。石段を上がった先に、戊辰戦争に出陣し、自刃した白虎隊士の墓がある。最上部の石段を含む広場「会津飯盛山白虎隊士墳墓域」について、国の文化審議会が16日、登録記念物とするように文部科学相に答申した。
 戊辰戦争に関係する遺跡は、激戦の末に落城した若松城(鶴ケ城、会津若松市)小峰城(白河市)二本松城(二本松市)などが国史跡に指定されているが、いずれも城跡として評価された結果。会津若松市教委によると、戊辰戦争そのもので国が文化財と認めたのは今回が初めてという。
 明治新政府軍と対峙(たいじ)したのは、会津藩など奥羽越列藩同盟だけではない。西郷隆盛ら旧薩摩藩士も戦ったが、こちらは激戦地の田原坂を含む「西南戦争遺跡」(熊本県)が2013年に国史跡に指定されている。
 戊辰戦争から150年。節目の年の答申をきっかけに、「賊軍」の汚名を背負わされた東北の歴史を見つめ直す機運がますます高まってほしい。
(福島総局長 安野賢吾)


2018年11月23日金曜日


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