デスク日誌

大学生と新聞

 大学で授業をする機会がある。新聞を日ごろ読むかどうか、その度に手を挙げてもらうが、ならすと10人に1人ほど。総務省のメディア利用調査で、10〜20代の新聞購読は10%に満たないとの結果と一致する。
 こちらの話はまず新聞の役目を知ってもらうこと。学生らの記憶にも新しい東日本大震災。記者が被災地に通い、現地の声を発信し続けたことを紹介する。
 全国メディアから被災地のその後が見えない中で、地元紙の終わらぬ使命が自然に伝われば、と思う。
 皆がスマホを愛用し、交流サイトでつながり、気になる話題をチェックする。そんな若者らの日常に「ニュース」の存在は薄い。ネット空間にあふれる多様な情報を、どう読み解くかの物差しを持たぬままに消費しているように見える。
 「それが本当かどうか、調べてみよう。可能ならば自分の目で見に行って、当事者の話を聴いてみよう」と勧めている。そこから自分の視点が生まれ、人に伝えればニュースになる。
 「偽ニュース」が流れ、人を傷つけて平気な論者が世を騒がせる。そんな今の状況が「怖い」と学生らも言う。新聞が役立てたら。
(論説委員 寺島英弥)


2018年12月08日土曜日


先頭に戻る