デスク日誌

校友会

 「河北新報は購読していません。来る前に大学の図書館で読みました」。入社試験の面接で答えた。「そうか、母校の図書館にうちの新聞があったか…」。場を取り仕切っていた編集局次長のWさんが感慨深そうに応じた。33年も前の事だ。
 11月11日、大学の校友会の青森県支部総会に初めて出席した。9月にあった異業種交流の集いで、同窓の知人から「東京から新総長も来る」と誘われていた。
 離郷後、ねぶた祭などで毎年帰省していたが、数泊程度。青森赴任の2年目、浦島太郎のような状態を抜け出せずにいる。恥ずかしながら、愛校心よりも人脈を築きたい下心もあった。
 参加者は現役の学生から80代までと幅広い。青森市役所OBからは「本社に戻ったY記者は元気ですか」、東電社員は「福島ではKさんが慰労会をしてくれた。今は人事部だとか」と名刺交換するなり同僚の近況を尋ねられた。話が弾んだ。
 新総長には入社試験の面接でのやりとりを伝えた。
 校友会が即座に仕事に直結するほど甘くはないだろう。ただ何だか元気が出たことと、母校の大先輩であるWさんが一瞬黙した姿を思い出し、初心に帰った。
(青森総局長 長内直己)


2018年12月11日火曜日


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