デスク日誌

三位三体

 山形県は東北で初めて、同県遊佐町を対象に「津波災害警戒区域」を指定し、津波が建物に衝突した際の上昇分を加えた「基準水位」を公開した。町は基準水位を表示した津波ハザードマップの作成など、避難体制の強化に取り掛かる。
 現在の町のマップは2017年3月に完成。同時期に近隣の酒田、鶴岡両市もマップを公表した。3市町のマップを見比べて気になるのは、浸水深の区切り方や色づかいが異なり、見た目がけっこう違うこと。
 市町村は主に住民を対象にマップを作る。一方で昨今はどの自治体も交流人口の拡大に力を入れ、訪れる人たちへの配慮も求められる。所変われば品変わるでは混乱を招いてしまう。
 県は今後、酒田、鶴岡両市でも警戒区域の指定を目指す。3市町がマップを更新する時が、足並みをそろえるチャンスになりそう。
 もっともハザードマップは万能ではない。想定の条件が変わると被害も変わる。東日本大震災ではマップの浸水域外で多くの人が犠牲になった。状況の変化に対応するには浸水域内か否かにとどまらず、標高や地形など地域の特徴を把握することが肝心だ。(山形総局副総局長 須藤宣毅)


2019年03月24日日曜日


先頭に戻る