デスク日誌

サイン

 中学生時代、登校の準備をしていると腹に激痛が走った。息ができずにしゃがみ、親に訴えて病院へ。診断は急性胃腸炎。学校へ行かなくていいと決まった途端、痛みが引く。「ずる休みかな」と後ろめたい思いをしながら寝床に潜ったことが何度かあった。
 引っ込み思案で友達が少なく、学校は苦痛だった。部活動が嫌いで2回転部した。腹痛はこうした心のサインだったかもしれない。
 大崎総局に赴任したこの春以降、不登校問題に関する講演会の取材などが増えた。市内には2018年9月末時点で、年30日以上休む不登校の小中学生は130人。保健室登校などを含めると300人を超え、増加傾向にある。
 17年、教育機会確保法が施行され、学校以外に多様な学びの場を設置する方針が示されたが、「学校に戻すのが最善」と捉える傾向は根強いようだ。
 不登校の背景には、学校や家庭内のトラブル、発達障害などで集団生活がうまくできないなどさまざまな原因が潜んでいるとされる。児童・生徒が発するサインを見つけ、どう対処するか。われわれ大人たちも問われている。
(大崎総局長 喜田浩一)


2019年07月12日金曜日


先頭に戻る