デスク日誌

無用の心配

 その写真は魅力的だった。日本を熱狂させたラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会。日本代表の最後の試合、南アフリカ戦を伝える朝刊1面に載せる写真を選んでいた。
 掲載したのは試合に敗れ、他の選手と抱き合うリーチ主将。「やり切った」。そんな言葉が聞こえるような表情が胸に迫った。
 今から思えば気にする必要がなかったことを、そのとき少し気に掛けた。主将が抱き合う相手、膝を突く後ろ姿と、写っているのは皆海外出身選手だった。
 日本代表は海外出身が約半数。「外国人ばかり」と言われ盛り上がりに水を差すかもと大会前も心配したが、取り越し苦労だった。
 外国出身の親を持ち、活躍する日本のアスリートが増えている。テニスの大坂なおみ、米プロバスケットボールの八村塁、陸上のサニブラウン・ハキームの各選手。そういえば大相撲は結構前からモンゴル出身が番付上位を占めてたっけ。
 こんな状況がどんどん広がり国籍も人種も性別も関係ない、多様性を自然に認める社会になればいい。スタジアムの熱気を見れば、既になりつつあるのかもしれない。
(整理部次長 八代洋伸)


2019年11月08日金曜日


先頭に戻る