デスク日誌

予感と気持ち

 リーマン・ショックが秋にあった2008年度と09年度は本社報道部経済班に在籍した。だからなのか、新型コロナウイルスの感染が広がり始めた2月ごろから、予感のようにかつての苦しかった記憶が頭をかすめるようになった。
 当時のスクラップブックを開くと目に入ったのは「悲鳴」「悪化」「再編」「節約志向」…。あの頃は「○○社が危ないらしい」といったうわさの真偽確認、先輩や同僚と急報への対応・取材が結構あった。
 今回の新型コロナ禍。今後の景気について、リーマン・ショックや東日本大震災の時を超えるとの悲観的見方が出ている。
 「コロナ禍の中、頑張る人々を応援する地元の動きを伝えたい」。取材連絡の電話口で、熱く語ったのは酒田支局の記者。消毒液代替品を造り始めた酒造会社、飲食店をアプリで支援するベンチャー企業など庄内の動きを記事化した。
 大変な時だからこそ他者を応援する。大事だなあ。改めて気付かされた。支援するつもりが逆に被災者に励まされていた震災直後を思い出す。景気の気は気持ち、とか。予感にとらわれず気持ちを強く保ちたい。(山形総局長 松田佐世子)


2020年05月23日土曜日


先頭に戻る