河北抄

 78歳。この夏のニュースで話題になった「ヒーロー」の中で最年長だろう。山口県周防大島町で3日間行方不明になった男児の捜索に駆け付け、発見した大分県日出町の尾畠春夫さんだ。
 災害支援ボランティアとして全国を飛び回り、東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた宮城県南三陸町でも被災世帯の写真捜しに加わった。「ボランティア仲間の精神的支柱だった」「周囲に背中で語る職人肌の人」。関係者の声が先日の本紙朝刊に載っていた。
 65歳で鮮魚店の仕事を退き、ボランティアは社会への恩返しという尾畠さん。活動費は自弁で、男児発見から休む間もなく西日本豪雨の被災地の広島県で汗を流した。その行動力に頭が下がる。
 ラテン語の「自由意思」が語源とされるボランティア。「自由に、気軽に始めることから」と背中を押された人も少なくないはず。尾畠さんと志を同じくする多くのボランティアが震災の被災地にいることの尊さも改めて教えてくれた。尾畠さんへ。復興の進んだ東北をぜひ見に来てくださいね。


2018年08月24日金曜日


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