河北抄

 久しぶりに会った知人の女性と雑談していると、互いの家族の話になった。
 高齢のお母さんの様子を尋ねると「とっても元気なの。96歳なのに、しっかりしていて1人暮らし。毎日きちんと家計簿を付けてるわ」。ちょっと驚きだ。
 「へーえ、電卓をたたいて?」「違うの、そろばんなの」。ますます驚いた。大正生まれのご母堂は、どうやら、昔ながらの大きなそろばんをずっと愛用してきたらしい。
 「問屋そろばん」と呼ぶ。一般の事務用そろばんと違って、主に足し算や引き算の帳簿計算に使うために、桁数が少なく、その分、珠(たま)が大きい。わが家でも亡き祖母がだいぶ昔に使っていたのを懐かしく思い出した。
 伝統工芸品に指定されている「播州そろばん(兵庫県小野市など)」。ホームページには「指先を動かすため、脳が活性化し、老化防止に役立つ」とある。
 今でも、あの問屋そろばん、製造しているそうだ。小生、最近は人の名が思い出せなかったり、財布を忘れたり…。そうだ、来年はそろばんを始めよう。


2018年12月12日水曜日


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