河北抄

 生気に満ちた音が鍵盤から、一つ一つはじかれるように飛び出してくる。ホールを埋めた観客の熱量が次第に高まっていく様子を、見て取ることができた。
 第7回仙台国際音楽コンクールが開幕した。クラシック好きは、前回からの3年間、この大会を待ちわびてきた。前半のピアノ部門には331人の申し込みがあり、予備審査を経た37人が25〜27日の予選に出場した。
 世界中から集まった若者たちが頂点を目指して切磋琢磨(せっさたくま)する。音楽はスポーツと同様に言葉の壁を越えて人々が理解し合えるツールだが、演奏者の表現はどこか、それぞれが育った国や地域の文化を感じさせるのは興味深い。
 「チャレンジャーズ・ライヴ」など出場者と市民が交流するイベントも用意されており、おもてなしの心で世界と接する絶好の機会でもある。
 あす31日、予選突破した12人が仙台フィルハーモニー管弦楽団をバックに協奏曲を演奏するセミファイナルが始まる。来月末のバイオリン部門ファイナルまでファンは落ち着かない日々を過ごす。


2019年05月30日木曜日


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