河北抄

 子どもたちをはじめ、地域の人に郷土のことをもっと知ってほしい−。こんな思いを抱いていた仙台市太白区の元酒店経営鈴石和宏さん(64)が、自ら「越路地区歴史研究楽学(がくがく)講座」を開く構想を練っている。地元に伝わる逸話や埋もれた話を掘り起こし、史実に基づきながら楽しく学ぶことを主眼にする。
 想定するテーマは、愛宕山横穴墓群(古墳)や亜炭鉱脈の存在、藩制時代に起きた寺院焼き討ち事件、伊達政宗と妙見堂・妙見信仰などなど。初回を23日、2回目を11月に地区集会場で開講する予定で、座学に加え現地見学も念頭に置く。
 鈴石さんの先祖の家業は、南町通を拠点にしたラムネ・サイダーの製造元。1943年に越路地区に移り、酒店を開いた。家にまつわるヒストリーに触れ、父親(故人)が集めた仙台の歴史資料を整理しながら目を通すうちに、郷土史にのめり込むようになった。
 「郷土愛は、郷土のいろいろなことを知ることから始まる」と鈴石さん。薄れていく地域コミュニティーを、再生の軌道に乗せる一つの仕掛けにもなる。


2019年06月04日火曜日


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