河北抄

 宮城県内の県立高校は「宮城県○○高校」と、名称に「立」の字がない。他の多くの県は「立」の字が入っている。図書館などの施設名もそうだ。この違いは何から生まれたのだろう。
 県図書館の佐尾博基さん(44)は「宮城以外では北海道と長野県ぐらいなんですよ」と言う。県立の図書館で「立」が付かないのは、宮城、愛知、岐阜など。
 県図書館では企画展「宮城『県立』図書館から宮城『県』図書館へ」を10日まで開催中だ。1919年に従来の名称から「立」を削り、現在の名前になった経緯を所蔵資料などで紹介している。
 「宮城書籍(しょじゃく)館」として1881年に創立された同館は、名称に費用負担者名を表示せよとの文部省令を受けて「宮城県立図書館」と改称。さらに省令廃止を機に再改称した。県立の学校名から「立」が削られたのもこの時だという。
 「『立』の字を削った歴史は分かりました。ただ、なぜ削ったのか、その理由は推測の域を出ません」。改称から100周年。図書館の長い歴史の中に、埋もれてしまった謎の一つだ。


2019年11月07日木曜日


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