河北抄

 原発事故で福島県から避難し、宮城県内で暮らす人たちの交流会が先月末、仙台市青葉区の市民活動サポートセンターであった。「同郷の人と触れ合う心のよりどころ」と、約20人が足を運んで工芸品づくりを楽しんだ。
 「ふくしま仙台サロン」という名の交流会で、若林区の東北圏地域づくりコンソーシアムが主催する。名称を変えながらも3年近く前から月に1〜2回の割合で開いている。口コミで参加者は年々増え、南相馬市や浪江町など5市町からの約60世帯がサロンに登録している。
 「皆さんの自主性や誇りを大事にしています。コミュニティーづくりのきっかけになれたら」。主催事務局の高田篤さん(47)は話している。被災者自身がサロンの企画なども担っている。
 事故からまもなく9年。今後も宮城県で暮らすことを決めた人もいれば、土地を福島に残し、今も葛藤する人もいる。
 「長い間、福島を離れ、あちこちで暮らす避難者ならではの課題に向き合い、支援する仕組みが必要です」と高田さん。その言葉を重く受け止めたい。

 

 


2020年02月13日木曜日


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