河北春秋

 サッカー日本代表の監督として2度のワールドカップ(W杯)に出た岡田武史さん。21年前の初就任の後、「クラブチームの監督と何が違う」と経験者の先輩たちに尋ねて回ったそうだ。答えは同じで「注目度が違う。メディアから選手を守るのが大変だ」▼4月に就任した西野朗監督も痛感しただろう。現地時間のきょう14日開幕するW杯ロシア大会。チームは本番前の試合であえなく連敗し、酷評、批判が国内外のメディアにあふれた。選手を信じ、責任を背負う監督は孤独だ。が、やっと光明が見えた▼12日にあった最終テストのパラグアイ戦。「ゴール欠乏症」とたたかれたのがうそのような4得点で勝った。うれしいのは宮城ゆかりの香川真司選手(ドルトムント、FCみやぎ出身)の復活だ▼負傷していた時期もあって久々の先発ながら、攻守に躍動した。仲間の得点を演出し、軽快な足技でゴールも決め、見事な司令塔ぶり。笑みがこぼれ、取り戻した自信が伝わった。深夜、テレビの前で歓声を上げたファンも多かったろう▼Jリーグ監督時代に歴代最多の270勝を挙げ、冷静沈着な勝負師と評された西野さん。「代表監督はつらいよ」と思っても顔色一つ変えられない仕事だが、19日に迫る大会の初戦ではファンと共に破顔一笑を。(2018.6.14) 


2018年06月14日木曜日


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