河北春秋

 「女性の休暇」なるストライキが、欧州北端の島国アイスランドであったのが1975年。男女間の賃金格差の大きさに抗議し、人口30万余の国の多くの女性が仕事や家事を休止。社会と経済を支える力であると認めるよう街頭で訴えた▼運動を弾みに5年後、世界初の女性大統領が同国に生まれた。今は国会議員、企業の役員と管理職の約4割を女性が占める。性別による賃金格差を禁止する法律もできた。スイスの国際機関が発表する世界の「男女格差報告」で今年、10年続けて1位になった▼経済、教育、保健、政治の各分野を調査した報告で、日本は110位。先進国でどん尻だった。特に企業での女性の専門職や技術職の数、管理職の割合、国会議員の男女比などがいずれも下位に▼日本でも国会や地方議会で女性議員を増やそうと、今年、候補者男女均等法が制定された。だが中身は政党に自主的努力を求めるのみ。手厚い子育て環境などの支援は整わず、多くの女性が家事と仕事、育児、介護に追われる現状は変わらない▼人口の半分は女性。その声と活動の場が広がれば、社会は動こう。だが、幾つかの私大医学部の入試で女子が差別的な判定を受けるなど、遅れた現実はこの1年のニュースでも見えた。「女性の休暇」が日本で必要な時か。(2018.12.20)


2018年12月20日木曜日


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