河北春秋

 忘年会で忙しい年の瀬。誰しもつらいのが翌朝の出勤か。働く女性を特集するネット記事に、風邪を装いマスクをしたり、口の臭い消しを多用したり、二日酔い隠しの苦労談があった。だが、笑い話で済まされぬ職場もある▼日本航空の国際便。様子がおかしい客室乗務員から酒気が検知され、酒の空き瓶も見つかった。常に冷静に乗客を守る立場だ。ニュースで報じられたのも仕方ないが、もっとひどい不祥事も▼10月末、同じ日航のロンドン発羽田行きの便。出発直前に副操縦士の酒気帯びが露見し、英国で禁錮刑を言い渡された。検出値は基準の9倍で、「操縦したら壊滅的結果もありえた」と判事の言葉が伝えられた▼普通の会社では今どき、午前中の業務車の運転前にアルコール検査を受け、ストロー式の検知器で呼気が厳密に測られる。問題の副操縦士は検査を通り、旅客機への移動バスの運転手から「酒臭い」と通報された。性能の悪い旧式検知器が使われ、ごまかしが利いたとの報もある▼全日空の国内便でも先日、機長が前夜の飲酒後の体調不良で出発を遅れさせるトラブルがあった。インバウンド時代で増便が相次ぎ、乗務員のストレスが深刻とも聞くが、酒で使命感が緩んでは大迷惑。年末年始の帰省や旅行の安心を託せなくなる。(2018.12.27)


2018年12月27日木曜日


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