河北春秋

 東京地検特捜部は覚悟の上で勝負に出たのか。日産自動車のカルロス・ゴーン前会長(65)が中東オマーンの販売代理店側に支出された日産の資金を流用し多額の損害を与えたとして、会社法違反(特別背任)の疑いで再逮捕された▼ゴーン容疑者は自身のツイッターで11日に記者会見すると公表していた。東京拘置所に108日間も拘留され、先月6日に保釈されたばかり。「口封じ」と指摘されることは想像がつく▼案の定、弁護団の弘中惇一郎弁護士は「あってはならない再逮捕だ」と批判した。保釈後に再び逮捕・拘束されるのは異例。容疑を否認している容疑者が保釈されたのも、また異例という。事件は異例ずくめの展開になってきた▼逮捕は最初の昨年11月以降、4度目。「有価証券報告書に自分の役員報酬を少なく記載した」「私的な投資の損失を日産に付け替えた」。起訴内容が次々明らかになり、「犯罪者」であるかのようなイメージが先行してしまった。弁護団は保釈後、一刻も早く本人の記者会見を開くべきではなかったか▼弁護団も巻き返す。弘中氏によると、ゴーン容疑者は再逮捕前に一連の事件について説明する動画を撮影しており、近く公開するという。「最強弁護団」と「最強捜査機関」の闘い。目が離せそうにない。(2019.4.5) 


2019年04月05日金曜日


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