河北春秋

 ここまでやるかと思われた方も多いのではないか。2020年東京五輪に向けた暑さ対策。先日、観客席に人工降雪機を導入する実験が行われた。「検証できるものは今のうちにやっておく」(大会組織委)のだとか▼今年も酷暑が続いた東京。熱中症予防の国際指標である「暑さ指数」を見て驚く。五輪期間(7月24日〜8月9日)の17日間のうち、原則運動中止とされる危険区分の指数31.0度以上が14日間にもなった▼時期をずらせばいいのでは、とも思うが、そうはいかない。国際オリンピック委員会(IOC)が立候補国を募る際、条件にしたのが7〜8月の開催。秋になると他の人気スポーツと競合し、莫大(ばくだい)な放送権料が見込めなくなるためとされる▼ではどうやってしのぐか。IOCは選手向けに手引書まで作成。大会2週間前から蒸し暑さの中で練習することを勧め、サウナも有効だとする。マラソンコースを含む都道136キロの遮熱性舗装、木陰増に向けた街路樹剪定(せんてい)、涼しさを演出する朝顔の陳列…。クスッとさせられるものまで挙がる▼「おもてなし」の心をもってしても、近年の酷暑は耐え難い。選手、観客それぞれから不満が出ない環境をいかに整えるか。大会自体の評価にも関わるだけに、きめ細かい対応が求められる。(2019.9.22)


2019年09月22日日曜日


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