河北春秋

 17歳の少女の訴えが感動を呼んだ。5年前、マララ・ユスフザイさんが行ったノーベル平和賞受賞演説。「私には選択肢が二つあった。一つは沈黙したまま殺されるのを待つこと。二つ目は声を上げて殺されること。私は後者を選んだ」▼パキスタンで女子教育の権利を求め、銃撃されたマララさん。奇跡的に助かり、教育の大切さを訴える活動を続ける。そんなマララさんのイメージとどこか重なる。ノーベル平和賞候補にも推薦されたスウェーデンの少女グレタ・トゥンベリさん(16)である▼毎週金曜日に学校を休んで1人で座り込み、政府に温暖化対策を訴えた。その姿に同世代の若者が共鳴し、「未来のための金曜日」と名付けられた運動が拡大。先週のデモには世界で400万人が参加した▼そのトゥンベリさんが国連気候行動サミットで演説した。「あなた方が話すのは金と永遠の経済成長というおとぎ話だけ」。語気を強め、各国首脳に温暖化対策の即時実行を迫った▼彼女には、大人は口約束だけで行動しないように見えるのだろう。確かに政治家をはじめ未来に目を向けず、自分の代のことだけを考える大人世代が多い気がする。大切なのは、子どもの立場になって世界を見ること。トゥンベリさんの行動がそう教えているように思う。(2019.9.26)


2019年09月26日木曜日


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