河北春秋

 正答と思う選択肢を鉛筆で塗りつぶすマークシート方式が国公立大学共通の入試に導入されたのは1979年1月。「共通一次試験」と呼ばれた。難問・奇問をなくし「入試地獄」を緩和するのが目的だった▼小欄は第1世代である。「知識偏重だ」「まぐれでも当たる」。当初、評判が悪かった。受験して入学した学生までもが「思考力が足りない」と、いわれのない嘲笑を受けた▼共通一次試験は後に大学入試センター試験となり、来年度から大学入学共通テストへと衣替えする。これを機会にマークシートの弊害をなくすのが狙いという。国語と数学に記述式問題を取り入れる▼理念は悪くないが、共通テストは約50万もの人が受ける。記述式の採点は機械でできないため民間業者が請け負い、1万人態勢で当たる。中には学生アルバイトも含まれる。記述式は採点者によって、採点にばらつきが出やすい。公平性は保てるのか。高校や受験生から懸念の声が強い▼共通一次から40年。形を変えつつ続いてきたのは基礎学力を測るのに最善の方法だったからだろう。考える力は各大学が2次試験で問えば済む。国は英語民間試験の活用を先送りしたばかりだが、こちらも早急に検討し直すべきだろう。遅くなって最も被害を受けるのは受験生である。(2019.11.9) 


2019年11月09日土曜日


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