河北春秋

 左脇にカツオを抱え、すっくと立つ。気仙沼市魚町の神明崎から東日本大震災の津波で流出し、再建された3代目えびす像だ。「タイではなくカツオのえびす像は、全国でここだけではないか」。建立委員会委員長を務める臼井賢志さん(78)は誇らしげだった▼初代は戦時下の金属回収で拠出。実は2代目建立の際にも、気仙沼が水揚げ日本一を誇るカツオを抱えた像にしようとしたが、いろいろあってご破算に。3代目でやっと念願がかなったとか▼えびす像の視線の先には、三陸沿岸道の気仙沼湾横断橋(仮称)がある。先日、最後の橋桁ブロックを組み込む工事を見た。今月中にはつながる。来春には三陸道全線が開通する。いよいよだ▼早く渡ってみたくてしょうがない。だが待てよ。仙台方面から来て橋を渡ってしまうと、気仙沼の中心街を通り過ぎてしまう。手前の南三陸さんさん商店街で昼食を取り、そのまま陸前高田、平泉へ行ってしまわないか▼何とか気仙沼市中心部と大島方面に降りてもらって観光を。できることなら移住、定住につなげたい。来春から放送予定のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」は、気仙沼が舞台だそうだ。大いに力になってくれるだろう。妙案を考えたい。もちろん、えびす様のご加護も信じております。(2020.6.14)


2020年06月14日日曜日


先頭に戻る