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とうほくドローンeye/金山棚田の稲刈り(一関市)

 棚田の真ん中でかかしが一本、黄金色の稲を見守っていた。その近くで黙々と、金山孝喜さん(80)が腰をかがめて鎌を振るう。

 「ここは山の冷たい水を引いているから、稲刈りは平地の田んぼよりちょっと遅れる」。刈り取った稲を束ねてあぜに並べながら、斜面を移動していく。

 田んぼは百枚を超え、全部合わせると42アール。作業は手に頼るしかない。お昼時、金山さんは棚田に囲まれた我が家に戻って一休み。午後また、「出勤」する。江戸時代の後期に作られたという先祖伝来の棚田を、妻のミヨさん(79)と二人で守ってきた。

 ひっそりと杉林に包まれた棚田を見に訪れる人も多い。郵便受けのような木の箱の中に、感想を記すノートがあった。「日本の棚田百選ではないけれど、私の中の百選です。ぜひ後世に」。この夏、鳥取県から来た人が書き残していた。


(写真部・庄子徳通、鹿野智裕)

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2018年10月7日

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