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とうほくドローンeye「おくのほそ道」(12)塩釜/宮柱ふとしく

 壮麗な社殿をうっとりと見上げたのだろう。芭蕉は朝早く〈塩がまの明神〉つまり塩釜神社に参拝し、感嘆の言葉を書き連ねる。
 〈石の階(きざはし)九仞(きゅうじん)に重(かさな)り、朝日あけの玉がきをかがやかす〉。長い石段を上っていくと、朱色の垣根が朝日に輝いていた。
 塩釜市の俳人渡辺誠一郎さん(68)は「社殿はもちろんですが、芭蕉の特別な思いに触れることができるのが宝灯です」と話す。
 森厳な境内に〈文治三年和泉三郎寄進〉と彫られた古い宝灯がひっそりたたずんでいた。和泉三郎とは、平泉に君臨した藤原秀衡の三男忠衡。源義経を守ろうとして兄の泰衡と対立し、義経と共に亡くなった。宝灯寄進から2年後の1189年のことだった。
 芭蕉はもちろん判官びいき。500年前の出来事をしのんで〈勇義忠孝の士〉と和泉三郎をたたえた。
 塩釜神社を巡り歩くうちにはや昼近く。船でいよいよ松島へ向かう。
(写真部・庄子徳通、小林一成)

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2019年12月11日

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