藤間京緑さん逝去 日本舞踊、地方文化発展に貢献

藤間京緑さん

 石巻地方の文化発展に貢献してきた日本舞踊藤間流京緑会会主の藤間京緑さん(本名・神羽みち子さん)が石巻市の病院で5日午後3時36分、79歳で亡くなった。葬儀は13日午前10時から石巻市大街道北3の3の8、石巻大街道斎場清月記で。喪主は長女の神羽恵子(けいこ)さん。

 東日本大震災からの文化復興を目指す中、石巻地方の文化人にとってかけがえのない仲間を失った。活動は日本舞踊に留まらず、石巻市文化協会副会長やフランク安田友の会会長を務めるなど、地方文化をけん引した。

 1967年、同市に京緑会を設立してから日本舞踊を通じ、50年以上も地域の文化・社会発展のために奔走した。

 83年、市制施行50周年記念事業「カンタータ大いなる故郷石巻」の創作舞踊を振り付け、発表。87年の石巻川開き祭りでは「ザ・石巻パフォーマンス」を披露し、新風を吹き込んだ。

 同市の国際交流にも一役買った。91年、姉妹都市であるイタリアのチビタベッキア市で石巻メンネルコールと共演。94年には中国・温州市との友好都市10周年を記念した訪問団に参加、「娘道成寺」や「大漁唄い込み」を披露、日本舞踊の華麗な舞で温州市民の心を捉えた。

 2008年8月には、湊出身のフランク安田(1868〜1958年)が米アラスカに開拓したビーバー村を訪問。その後もフランク安田友の会会長として交流促進に努めた。

 特別養護老人ホーム慰問に取り組むなど、自らの芸を福祉に役立てた。

 東日本大震災後は、チャリティー公演にも力を注いだ。同市の複合文化施設実現のために建設基金に寄付するなど、率先して古里復興に尽くした。

 この20年余は病を押し隠しての活動だった。東京を拠点に石巻と往復しながら日本舞踊とジャズダンスを教える長女の神羽恵子さんは「母には華やかなところがあった。誰よりも複合文化施設の完成を楽しみにしていた。母の遺志を継いで石巻地方の文化復興の役に立ちたい」と話した。

 市文化協会会長の西條允敏さん(74)は「地方文化、地域の活性化に多大な貢献をした。震災後の文化活動になくてはならない人だった」と死を惜しんだ。

◆藤間京緑さん(ふじま・きょうろく=日本舞踊藤間流京緑会会主、本名神羽みち子=かんば・みちこ)
 79歳。石巻市出身。自宅は石巻市山下町2の1の27。日本舞踊協会県支部副支部長、藤間流藤盛会東北支部役員、石巻日高見太鼓主宰なども務めた。2002年に市政功労賞受賞、17年に日本舞踊協会から永続舞踊家表彰を受けている。


2019年09月10日火曜日


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