多文化社会の在り方考察 石巻・国際サークル友好21、創立20周年記念セミナー

外国人が安心して住める街について話す山野上さん

 石巻市の国際サークル友好21の創立20周年を記念した「多文化な街づくりセミナーin石巻」が8日、石巻市水産総合振興センターで開かれた。同サークル関係者や市内在住の外国出身者、就労者ら合わせて約100人が出席した。

 講師は、公益財団法人とよなか国際交流協会事務局長の山野上隆史さんで「外国人と共生する地域づくり」のテーマで話した。

 山野上さんは元文化庁職員で、現在は大阪府豊中市で国際交流を推進する仕事をしている。

 山野上さんは「多文化社会で大事なのは、多くの人が出会える場づくり、そして、それを支える人づくりだと考えている」とした。

 豊中市で取り組んでいる活動として山野上さんは「外国人が安心して暮らせるために市民ボランティア500人を組織している。事業としては、10カ国語で相談できる窓口を設置しており、相談しやすいように相談員は女性にしている」と、困りごと相談がしやすいような配慮を紹介した。

 さらに「就学前の子どもたちが集い社会性を身に付ける保育の場や、親子で参加できる交流の場を設けている」と、言葉や習慣の壁を乗り越えていくための支援策を提示した。

 講演に先立ち、市地域振興課の内海伸浩さんが、在住外国人の現況について報告した。東日本大震災前の2010年は中国、韓国を中心に775人だったが、震災で490人に減った。しかしその後は毎年、急速に増え、18年には1044人となり、現在は1200人を超えている。

 内海さんは「今はベトナム、インドネシア、ミャンマーからの技能実習生が半数を占めている」と説明。石巻地方の貴重な労働力になっている現実を示した。その上で「相談窓口の充実を進めている」と市としての対応強化を強調した。

 講演後、市民とお茶っこ交流会を開き、各国の民族舞踊の披露や料理の試食などを通して親睦を図った。

 国際サークル友好21は1999年に設立。日本語教室を継続開催するなど、外国人も日本人も誰もが安心して暮らせる多文化共生社会の実現を目指した活動をしている。


2019年09月11日水曜日


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