石巻圏・新百景>旧北上川堤防(石巻市)

観光客や市民らが散策を楽しむ堤防
停泊する網地島ラインのフェリー。交流エリアに隣接し、観光客が利用しやすい

<にぎわい生む水辺空間>

 堤防に上がると視界が一気に開けた。ブロックを敷いた遊歩道が延び、旧北上川の流れが河口近くまで見渡せる。のり面には芝生が広がり、川岸には離島航路のフェリーが停泊する。晩夏の強い日差しが照りつける中、市民や観光客は川面を吹く風にささやかな涼を求める。

 東日本大震災で甚大な被害を受けた旧北上川の河口部。堤防広場は国と市が「かわまちづくり」として整備した。海抜4.5メートルの高さの堤防に、延長200メートル、幅17メートルの遊歩道を敷いた。のり面の階段を下りれば、川岸の散策も楽しめる。

 新たに生まれた水辺空間をにぎわい創出に生かそうと、堤防上で商業活動を展開する社会実験も進む。キッチンカーなどが出店し、観光客らを出迎える。

 震災前、旧北上川河口部には堤防がなかった。堤防は本来、川と街を隔てる施設。堤防広場の完成で、川と市民の距離はぐっと近づいた。


2019年09月11日水曜日


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