犠牲4000人、名前刻む慰霊碑を設置 石巻南浜津波復興祈念公園

石巻市の慰霊碑設置エリアなどを議論する委員

 東日本大震災で被災した石巻市南浜地区に国、県、市が整備する「石巻南浜津波復興祈念公園」の本年度第2回有識者委員会が5日、仙台市青葉区のTKPガーデンシティ仙台ホールで開かれた。石巻市は、市内で亡くなった約4000人の名前を刻む慰霊碑を公園北部に設置する計画を正式に示したほか、国は新たに常設献花台を設置することを明らかにした。

 市の慰霊碑は、旧門脇小近くに整備する公園入り口から約80メートル南側の、約1740平方メートルのエリアに設置する。慰霊碑周辺にはクロマツなどを植樹し、静かに祈りをささげられる空間にする。業者は公募型プロポーザル方式で選定し、来年3月までに決定する。

 市は既に北上、雄勝、牡鹿の各地区に、犠牲者の名前を刻銘した慰霊碑を設置している。公園に整備する市の慰霊碑には、3地区の犠牲者を含め、石巻市内で亡くなった約4000人の名前を刻む。

 このほか、国は公園中心部の「追悼の広場」に、常設献花台を新たに設置する計画を示した。献花ができる場は、人工池に向けて花を供えるデザインの献花台を設けた「祈りの場」があるが、水面に向けた献花に抵抗がある人や、住んでいた方角に花を手向けたい人など、さまざまな祈りの形に対応するためだ。具体的なデザインや大きさなどは、今後検討する。

 会合終了後、涌井史郎委員長は「石巻ならではの復興祈念公園というポイントが、議論で整理された。今後は公園外周部と内部のアクセスをどう整合化させるか、もう少し詰めていく必要がある」と述べた。

 会合には亀山紘石巻市長ら約40人が出席した。公園の完成は2021年3月の予定。来年3月には、20年東京五輪聖火リレー出発前に、「復興の火」が公園敷地内に展示される。


2019年11月06日水曜日


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