大川小訴訟確定 石巻市長、児童遺族へ謝罪 慰霊碑に手合わせる

説明会で深々と頭を下げて謝罪する亀山市長ら
旧大川小の慰霊碑前で手を合わせ犠牲者に謝罪する亀山市長

 東日本大震災の津波で児童74人、教職員10人が死亡・行方不明となった石巻市大川小津波訴訟の判決確定を受け、市は1日、同市河北総合センターで遺族説明会を開き、亀山紘市長が市側の過失を認め、児童の遺族に正式に謝罪した。説明会後、亀山市長らは初めて遺族と旧大川小の被災校舎を訪れ、慰霊碑に手を合わせた。

 説明会には、17遺族27人が参加。亀山市長は「学校管理下において大切な命を救えなかったことを心から謝罪する。一番安全で安心できるはずの学校で、未来ある子どもたちの命が失われる事故を招いてしまった」と頭を下げた。境直彦教育長も「組織としてなすべきことをしておらず、重大な事故を引き起こしてしまった」と陳謝した。

 説明会では、一方的に説明会を打ち切るなどこれまでの市側の対応を遺族が批判した。亀山市長は「(これまでの)説明会は遺族に寄り添う形で行ってきた印象はなかった。これからは真摯(しんし)、丁寧に話し合いを進めたい」と謝罪した。

 事故の詳細な調査と真相究明を求める要求に対し、市学校安全推進課の佐藤勝治課長は「今後の学校防災に生かせるような話し合いの場が必要になる。遺族側と相談しながら、話し合いの進め方を考えたい」と答えた。

 説明会後、亀山市長らは遺族の提案で旧大川小を訪問。慰霊碑に線香を手向け、手を合わせた。亀山市長は「これから(遺族と)一緒に進んでいくための大きな一歩」と話した。

 この後、語り部を務める遺族の佐藤敏郎さん(56)らが校舎内を説明した。

 次女千聖さん=当時(11)=を亡くした紫桃隆洋さん(55)は「やっと重い腰が動いたという思い。県外の学校はマニュアル改善、訓練など防災教育が進んでいる。駆け足で8年間の出遅れを取り戻し、命を守れる学校にならなければならない」と話した。

<市長ら、給与減額6カ月間>

 石巻市の亀山紘市長は2日の定例記者会見で、大川小津波訴訟の最高裁決定に伴う損害賠償金と遅延損害金について、市民に多大な迷惑と心配を掛けた責任として、来年1月1日から6カ月間、市長の給料月額(100万円)を50%、菅原秀幸副市長、境直彦教育長は30%を減額すると発表した。3人の削減総額は572万9600円となる。

 会見で亀山市長は「市民に迷惑を掛けてきた責任の取り方として反省を含めて割合を決めた。未曽有の震災とはいえ、遺族にもっとしっかりとした対応ができなかったことを反省している」と述べた。


2019年12月03日火曜日


先頭に戻る