涼風真世さんインタビュー 「年女、新しい扉開けたい」

子年生まれで、女優として一つの節目を迎えた涼風真世さん=写真は涼風真世事務所提供

 石巻市出身の女優・涼風真世さんは、今年の干支「子年」生まれ。昨年はミュージカル「レベッカ」や「エリザベート」で活躍。舞台では圧倒的なオーラで、観客を魅了する日本のミュージカル界を代表するスターだ。が、電話の向こうの涼風さんはとても気さくで、茶目っ気があり闊達(かったつ)。女優として年齢を重ねることを前向きにとらえる涼風さんがいた。

−令和になって初の正月を迎えました。

 「アナログからデジタルに変わり今やAIの時代。世の中、全てめまぐるしく、急速に変化しているのを肌で感じる。その中で私自身、還暦を迎える。東京オリンピックの年に年女というのも一つの縁。時代の変化に流されることなく、ゆったり自分を見つめ直しながら新たに何か扉を開けたい」

−昨年は還暦前コンサートを開きました。

 「今まで歩んできた自分の道と向き合う姿勢を大事にしたかった。コンサートは過去を見直す機会になった」

−女優が年を取ることは決してマイナスではないとお考えでしょうか。

 「年を取るということは人生経験が増えるということ。それを舞台の上で生かしたい。今の年齢でしかできないものがある。例えば去年、出演した『エリザベート』。私の役はエリザベートの母ゾフィーだった。若い時だったら出せなかった母の気持ちがこみ上げた。娘に対する思いが深まった」

−60代になるのも悪くないと。

 「60代の先輩たちに素晴らしい人たちがいる。その仲間入りできることは喜びであり、うれしい。還暦は一つの節目、ターニングポイント。そこから始まる期待の方が大きい」

−後輩たちに伝えたいことは。

 「若い人たちには今を大切に生きてほしい。それにがむしゃらに生きることも大事。好きなことに自分をかけて、費やして。それが豊かさにつながっていくはず」

−2021年もまた大きな区切りの年になりそうですね。

 「21年は初舞台からちょうど40周年。ホップ、ステップからジャンプの年。ミュージカル女優、声優としてだけでなく、歌手活動にも力を入れたい。アルバムを出したい。時を重ねた涼風真世の新たな魅力を切り開きたい」

   ◇

 オリンピックに沸く夏、「私は仕事で東京を離れ、博多にいる。テレビで日本の選手を応援したい」と語った。

 今春、高校を卒業し女優を本格的に目指す葛岡有さん(17)=東松島市=から涼風さんに聞いてほしいと頼まれた質問を伝えると、「舞台に立つ直前、食べるもの。うーん、何だろう。満腹感になるような固形物は口にしない。ウオーミングアップでボイストレーニングをした後は、水を飲んで、のどを潤すくらいかな」と真剣に答えてくれた。

 「いしのまき演劇祭」を気にかける。「私でできることがあればお手伝いしたい」。うれしい答えが返ってきた。


2020年01月12日日曜日


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