ヤマニシ更生法申請 負債123億円新造船低迷

東日本大震災後、初の1万トン級の貨物船「琉球エキスプレス2」が進水。再生のシンボルとして受注した=ヤマニシ、2014年8月28日

 造船業のヤマニシ(石巻市西浜町)が31日、東京地裁に会社更生法の適用を申請した。帝国データバンクによると、負債総額は約123億円。東日本大震災で甚大な被害を受け、支援機関などの支援を受けて事業を再開したが、新造船事業の利益が伸びず、自力での再建を断念した。今後は新たな支援企業を探し、事業再生を目指す。

 ヤマニシは1920年創業。小型漁船の建造で培った技術力を強みに外航貨物船やコンテナ船などに進出し、業務を拡大。ピーク時の2010年3月期は約198億2100万円の売り上げがあった。

 震災の津波で製造設備が甚大な被害を受け、実質的に事業停止に追い込まれた。12年2月に企業再生支援機構(東京、現地域経済活性化支援機構)の支援が決まり、金融機関の債権放棄などを実施。同年11月には東日本大震災事業者再生支援機構(仙台市)から約40億円の出資も受けた。

 新造船事業に加え、14年1月には修繕用ドッグを復旧し、修繕事業も再開したが、18年3月期の売り上げは約68億9600万円にとどまった。災害復旧費なども重く、財務内容が悪化していた。

 地域の中核的企業が経営破綻したことで、関連企業が集積する地元経済界への影響は避けられない。石巻商工会議所の青木八州会頭は「造船業はすそ野が広い。関係企業の連鎖倒産が起きないよう、金融機関と連携し、総力を挙げて支援していく」と語った。

 亀山紘市長は「深刻に受け止めている。地域をけん引する企業なので、経済の落ち込みが心配だ。事業再生の方向性が決まったら、意見交換をしながら行政としてできる対応を検討していく」と話した。


2020年02月01日土曜日


先頭に戻る