「薬師堂」の活用探る 東松島で講演会 深み増す宮戸島観光

大高森薬師堂の特徴を学んだ講演会
昨年修復が完了した大高森薬師堂

 「宮戸の薬師堂」講演会が8日、東松島市の奥松島縄文村歴史資料館であり、同市宮戸にある「薬師堂」と昨年修復が完了した「大高森薬師堂」など、松島湾地域に点在する薬師堂の歴史的意義や将来に向けた活用策を考えた。

 「未来につなぐ奥松島のたから」再生活用実行委員会が主催。県文化財課保存活用班長の関口重樹さんが「大高森薬師堂のたてもの」をテーマに講演した。

 大高森薬師堂は大正年間に建立された。その目的について関口さんは「1900(明治33)年に松島が県立公園となり、観光客を誘致するため、美観を整えたり交通の便を良くしたりするのと併せ、行楽施設の整備をした」と解説した。その上で「大高森に散策道を整備し、さらに薬師堂を建立することで景観美を高めようとした」と語り、観光誘客を視野に建造された経緯を紹介した。

 大高森薬師堂は古式にのっとり、簡素で中世の様式で建てられているのが特徴。角田市にある県内最古の阿弥陀堂修復の際に出た古材を譲り受け、本尊の薬師如来像を彫刻したという。

 関口さんは「歴史的な価値も高い」と述べ、宮戸島観光に深みを与える観光資源としての活用をアドバイスした。

 東北学院大文学部教授の七海雅人さんは、「なぜ、松島湾に薬師堂が多いのか?」をテーマに講演し、松島の雄島が平安時代以降、行者が修行する霊場だったことと、薬師如来信仰が結び付いたとの見方を示した。


2020年02月11日火曜日


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