奇祭「アンバサン」 顔にすす付け、大漁満作祈願 石巻・長面

高橋宮司(右)にすすが塗られた大根を付けてもらう参加者

 石巻市長面地区で300年以上続く奇祭で、市の無形民俗文化財に昨年指定された「アンバサン」が9日、北野神社末社の大杉神社であった。

 地元住民と交流を続ける東北大の学生や氏子ら約40人が参加。高橋範英宮司(69)が、玉串をささげた氏子らの額や頬にすすを塗った輪切りの大根をこすり付けた。参加者同士が大根を付け合う場面もあった。

 最後に、東日本大震災で壊滅的な被害を受けた集落の方角を向いて「安波大杉大明神、悪魔を払うてヨーヤナー、ヨーヤヨーヤヨーヤナー」「大漁大漁大漁だ、満作満作満作だ」と唱和した。

 長面地区出身で、震災後に石巻市二子3丁目に移転した三條すみゑさん(61)は「祭りがあると皆が集まる機会になるので絶やしてほしくない。もっと祭りを広め、若い人にも参加してもらい、昔のように人が集まってほしい」と願った。

 高橋宮司は「長面地区にはもう住民が住んでいないが、長面を思い出しながら健康に過ごしてもらえるようにと願ってお祭りをした。市無形民俗文化財に指定されたので、継承していかなければという思いだ」と語った。


2020年02月11日火曜日


先頭に戻る