石巻圏・新百景>浦宿の海上橋(女川町)

JR石巻線、国道398号に沿って建設される海上橋。四角い箱状の構造物の中でコンクリートを打設し、橋桁を横へ延ばしていく
浦宿駅のホームから建設中の橋を臨む。車窓の風景は大きく変わる

<奥の海を渡る安心の道>

 「奥の海」と歌枕に詠まれた豊穣(ほうじょう)の海、万石浦の一角に、巨大な海上橋が日増しに距離を延ばす。

 県が建設中の浦宿橋(仮称)は全長324メートル。県道石巻女川線浦宿道路(1080メートル)の一部で、石巻市から女川町へ向かう国道398号から分岐し、海を渡って浦宿浜地区に入る。総事業費は約78億円。橋は2017年6月に着工し、進行率は53%(1月末現在)。21年3月の完成を目指している。

 架橋には、張り出し架設工法を取り入れた。通常の架橋は橋脚の上に橋桁を載せる。同工法の場合、橋脚を建て、そこからゆっくり腕を伸ばすように横へ横へとコンクリートの橋桁を打設していく。渓谷や海峡で用いられる施工法という。

 完成後は三陸沿岸道や石巻赤十字病院がぐっと近くなる。東北電力女川原発の避難道路にもなる。奥の海の一角を借り、地域の安全、安心が延びていく。


2020年02月12日水曜日


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