石巻圏・新百景>整備進む複合文化施設(石巻市)

トヤケ森山を背に整備が進む複合文化施設。でこぼこの高さの屋根がユニークな景観を生んでいる

<心の復興へ善意を刻む>

 でこぼこの高さの足場が166メートルにわたって組まれている。目を凝らすと、養生シートの向こうには三角屋根が五つ。

 石巻市が同市開成に整備する複合文化施設がその姿を現してきた。屋根の形と高さは施設の機能によって異なる。博物館エリア、大小の文化ホール、生涯学習エリア。トヤケ森山(標高173.6メートル)を背に独特の風景を成す。

 東日本大震災で、同市不動町にあった市民会館と南浜町の石巻文化センターは津波の直撃を受け、使用不能となった。新施設は2016年に基本構想が示され、18年9月に着工。失われた文化活動や生涯学習の拠点として、震災10年となる21年3月の開館を目指している。

 新施設への期待の大きさの表れか、これまで企業や地元の市民サークルなど延べ50個人・団体が寄付を寄せた。その額は1億835万円。心の復興への願いを込めた善意が建物には刻まれていく。


■メモ
 複合文化施設(仮称)は敷地面積約2.2ヘクタール。延べ床面積は1万3315平方メートル。主要部は3階建てで高さ31メートル。大ホールは計1250席を備える。芸術文化センターと博物館で構成。博物館には毛利コレクションや石巻出身の彫刻家高橋英吉の作品を収容する。事業費は約109億円。


2020年03月18日水曜日


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