新型コロナ感染、岡本行夫氏死去 石巻地方でも惜別の声 港再興に貢献

寄贈した冷凍コンテナを前に当時の須能社長ら関係者にあいさつする岡本さん(右端)=2011年7月7日、石巻市魚町1丁目

 元外交官で外交評論家の岡本行夫(おかもと・ゆきお)氏が新型コロナウイルスに感染し、4月に74歳で亡くなった。岡本氏は東日本大震災で壊滅的な被害を受けた東北沿岸の水産業を支援するため、「希望の烽火(のろし)基金」を設立。何度も被災地に足を運び、数々の資機材を提供するなど、港町の再興を後押しした。訃報を聞き、石巻地方の水産業界には悲しみが広がった。

 岡本氏は幅広い人脈や大手企業の協力の下、石巻地方の水産業界の復旧・復興のため、40フィートの冷凍コンテナをはじめ、フォークリフト、トラックなどを寄贈。水産業復活・発展の大きな原動力になった。石巻魚市場の仮設事務所には冷暖房設備も寄贈した。

 当時、魚市場の社長だった須能邦雄相談役(76)は「今朝(8日)のニュース、新聞で知った。個人的にも共通の知人を通して、つながりもあった。本当に残念としか言いようがない」と語った。昨年夏に仙台市内で会ったのが最後だったが、交流は続いていたという。亡くなったのが約2週間も前の4月24日だったことにも驚いていた。

 管理部長だった佐々木茂樹社長(61)も「テレビで活躍していた姿を見ていただけに、まさかコロナでというのが実感。石巻の水産業界にとっては大恩人。来年は震災から10年。こちらに来てもらい、復興した姿をぜひ見てもらいたかった」と、悼んだ。

 岡本氏は女川魚市場の復旧・復興にも尽力した。


2020年05月09日土曜日


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